何故、「キャンディ・キャンディ裁判」が起こってしまったのか?
「キャンディ・キャンディ」は、20年以上前に、講談社の月刊誌「なかよし」に
水木杏子さん原作・いがらしゆみこさん作画により、連載された少女漫画の名作です。
いがらしさんの公式ホームページで、思い出ばなしを楽しんでいたファンたちは、
水木さんといがらしさんの間の「仲たがい」で済まないトラブルは知るよしもありませんでした。
ところが、いがらしさんの公式ホームページのBBS・チャットが、
お金で雇われた人々によって、ニセモノのにぎわいを演出されていたことが分かったとき・・・
どれだけショックを受けた人々があったことでしょう。
それが、業者の方々の目に入ることにより、「キャンディ」を使ったビジネスは展開されていきました。
これは一種の詐欺行為・契約違反が原因です。 原作者の水木杏子さんのサイトにある「陳述書」というコンテンツを お読みいただくと、水木さんの気持ちが分かってくると思います。 転載許可を得ていませんので要約しますが、内容として、 *講談社との契約の解除 *日本アニメーションによるリメイク計画 *香港における無断出版 が、事の発端としてあげられています。 いがらしさんは、 講談社と東映が管理していたグッズの権利・アニメ化の権利を、 自分の会社であるアイプロ、 リメイクの約束をしてくれている日本アニメーションに移したかった。 そして、水木さんを、香港に設立した 「キャンディ・コーポレーション」の社員にまでしていたのです。 (海外出版の際、原作者に印税を払ったことにしておきたかったのでしょうか…) 水木さんは次々と起こる、不思議なことに唖然とするばかりだったそうです。 会ってその著作権侵害行為を止めて欲しいと話したかったそうですが、 いがらしさんは水木さんを避け続けました。 終いには、提訴しかないところに追い込まれたのです。 水木さんはこの陳述書で、「裁判所に来るたびいがらしさんの姿を探す、 何とか直接お話が出来ないかと思う…」と、20年以上も培った原作者と作画者としての信頼関係、 また友人としての信頼関係を損なった無念さをひたすらに述べておられます。 |
裁判の目的とは? 誤解をされやすいところですが、水木杏子さんは 損害賠償目的での訴訟はしていません。 分かりやすく言いますと、水木さんは *水木杏子さんのご自身の著作権の追認 (VS いがらしゆみこ氏) 2001.10.25 最高裁判決・水木さん勝訴確定 *原作者に無断でのグッズの契約の差し止め (VS カバヤ) 係争中です。 (VS サンメール=文具メーカー) 差し止めは間に合いませんでした。 *中でも「複製原画」「ニセ版画」販売の差し止め (VS 静アート) 2001.12.13 静アート控訴審取り下げ 水木さん勝訴確定 (VS フジサンケイアドワークス) 水木さん勝訴 を求めて、裁判をされています。 |
また、水木さんが訴えられている裁判があります。 *日本アニメーションリメイク裁判 2001.4月に、いがらしゆみこさんが水木杏子さんに対して起こした裁判、 係争中です。 …「キャンディ・キャンディ」のアニメ化・一部の商標権は東映が持っています。 それを、日本アニメーションでリメイクを試みたことも一因して、 原作者・漫画家の人間関係の決裂に向かいました。 |